新年明けたところで神様の紹介と私の紹介

当サイトは永遠に増改築を繰り返します。

2024年となりましたが昨年末に滑り込みでサイトを更新していました。あまりにも殺風景だったTOPページにバナーを貼りギリシャ神話ページに紹介コーナーを作りました。前回言ってたやつね。PCだとぐるぐる回るので楽しいです。

ペルセポネとハデス、並べるとカワイイ。イラクリオン考古学博物館所蔵の像のパロディです。「分かるか」と笑うところです。

ハデス

ペルセポネ

全然説明しようとしてない解説文もお気に入りです。

ゼウスです。このゼウスはルーヴル美術館所蔵のゼウス像です。

Jupiter Smyrna Louvre Ma13.jpg

Marie-Lan Nguyen, パブリック・ドメイン, リンクによる

ゼウス

意図的に細かいポージングを変えています。いぇーいゼウスピースいぇーい。

さて、今更ですが、ここで自己紹介していないと思いましたので改めて私のことを話そうと思います。

正直なところ、いろんな人が「ていうかなんでギリシア神話やねん」と訝し気にもしくは半笑いでツッコんでくるのでこういうこと書いておこうと思ったんですよね。私は昔ギリシア神話にボッコボコにされたんですよ。

私のギリシア神話5W1H

ギリシア神話とは何か。大雑把に言うと、文化で、知識で、学術で、古代の宗教。そしてあらゆるエンターテイメントの素地となっているものです。起源は紀元前15世紀頃、体系的に文字でまとめられたのは紀元前8世紀頃。そこから紆余曲折ありながらもずーーーーーーーっと生き残ってきた存在です。ローマ神話さんに影響与えたりルネサンスでフロアを盛り上げたりハリウッド映画のオマージュ元となったり、まるでリレーのように時代時代でバトンが繋がれ、少しずつ形を変えながら、たくましく生き残った神話概念。

正直なところ私はギリシア神話について詳しく知らない・興味がない人間でした。子どもの頃に児童書で読んでた記憶はあるけど、そこから「ずっと好き!」って想い続けることはなかった。小中高と漫画とアニメにどっぷり浸かるもギリシア神話には引っかからず。記憶の棚卸をするけど、好きだった作品は、『封神演義』(中国)でしょ、『ふしぎ遊戯』(中国)でしょ、『幽遊白書』(日本)でしょ、『Drスランプ』(ペンギン村)でしょ、『鋼の錬金術師』(ヨーロッパだけどキリ教文化の要素が強い)でしょ、『ブギーポップ』(現代日本)でしょ、『クロマティ高校』(現代日本)でしょ……。見事に通ってない。典型的なオタク女子としてファンアートを描いたり同人イベントに行ったりしましたが、意外とギリシア神話オマージュの作品を見事なまでに通過しなかった。

それが一変して「ボッコボコにされた」のは大学でした。ギリシア悲劇の講読の授業で教授にクソミソにこき下ろされたのです。

私は文学部で世界各地の文化や芸術を学んで研究する学科に通ってたんですが、世界の文芸を学ぶ上で必須ジャンルである西洋文芸の二大潮流・ギリシア神話とキリスト教の基礎知識が薄い状態で入学したので大変。どっちも思いきりつまづいたのですが、特にギリシア神話の方でバチボコにされました。また古代ギリシアの教授もいい性格してて「バーカ!」とか「帰れ!」とかバンバン言ってくるのよ! で、すッッッッッッさまじく悔しくて、図書館こもったりネットで調べたりしてギリシア神話を一から猛勉強したんですよね。そこでひっくり返ったのがハデスとペルセポネとデメテルでした。

ハデスとペルセポネとデメテル、ヤバいよね。母と娘の喪失の話。

これは持論ですが、「ギリシア神話で何かしてやろう!」と思って創作する人って、ギリシア神話の数多のエピソードのうちのどれかが心にガッと入ってきて創作し出すと思ってるんだけど、私の場合は彼らでした。ペルセポネの冥界下りの神話が”自分の世界の出来事”としてガッと入ってきたの。あの神話の中から感じ取ったテーマ・問題が、自分の生きてる世界で今も地続きだと発見して、そこからは、アテナの物語、ディオニュソスの物語、アポロンの物語、ヘラの物語……どれもこれもが現代に生きている物語だと、自分事の話だと感じ取っていきました。

余談ですが私の描く神々が現代の服を着て現代のツールを使っているのは「彼らの物語が現在進行系だから」です。現代に生きる私が私の目線で捉えた彼らを描くのなら、それは現代のお召し物を着て現代の文明の利器を使うだろうな、と。

元々私は人間同士の情念、愛憎の物語が好きです。なのでギリシア神話の物語達はドストライク。どんどん勝手に意味づけしちゃうしどんどん勝手に解釈していけます。かたや民俗学や比較神話学からアプローチしたギリシア神話の難しいこと、面白いことったら!(大学ではギリシア神話に出会った後そういうゼミに進みました。ちくしょうギリ神に進路も変えられたぜ!)何もかもおもしろい、どんな角度からでも美味しくたいらげられる。意味わからんギリシア神話強すぎる。なんかもう昔から好きだったような気がする。あまりにも当たり前に好きだから。もはや魂のふるさとなのかもしれない。

これからの野望

 

ふるさと納税したい

 

ギリシア神話にふるさと納税したい。え、どうしてるんですか皆様。ギリシア神話にふるさと納税したくないですか!? 寄附金送りたくないですか!?

そう、寄附金の送り先がないんですよ。なぜならギリシア神話は日本の市町村じゃないから。送り先が無い。税金も控除できない。

そもそもギリシア神話は、神々は、日本円が欲しいのだろうか、と。お金として寄付をされることを望むだろうか。

キャッシュを望みそうな神は一部いますがより一層喜ばれるのは何か考えました。

ここまでリレーのように語り継がれてきたギリシア神話のバトンを、私達現代を生きる人間が持って走ることではないでしょうか。

西暦2024年、我々はこのリレーの現時点でのアンカーです。次にバトンを渡す相手が生まれてくるまで、そしてこの今の時代を生きるために、我々が、ギリシア神話のはなしをしようではありませんか。我々だから語れる2024年のギリシア神話を。

長くなりましたが、皆様、今年もよろしくお願い致します。