ハデス

ハデスは冥府の王、いわゆる死の国の統治者。地下に住み、日々地上からやってくる死人を迎え入れている。いたって真面目、慎重、そしてひとづきあいが苦手。自分では頑張ってる方なんだけど、元来のんびり屋でリアクションが遅いのと、何かと考え込んでしまうタイプなので人前であまり喋らない。「物静か」「人畜無害」「存在が空気」と評されるが、意志薄弱ではなくむしろ頑固で、思い悩むことがあっても誰にも打ち明けられず煮詰まってしまい、それがトラブルの原因になる時がある。妻であるペルセポネとの婚姻の件はその典型。

弟はポセイドンとゼウス、姉にヘスティア、デメテル、ヘラがいる。弟ふたりとは仲が悪いわけではないが積極的につき合うつもりもない。姉達については……一番仲良くしてくれたデメテルを精神的に傷つけてしまったことが、いつまでも彼の心のしこりになっている。距離感が分からなくなって数千年。

二叉槍と隠れ兜を武具として所持する。ギリシャの冥府はなぜか道場破りや不審者の来訪が多い。よって、これらさすまたとヘルメットは常に手の届く場所にあり、冥府の職員は防犯訓練を怠らない。特にさすまたの講習会は、ハデス自ら指揮を執り、年に2回くらい行っている。